第3回:くせ毛スタイリングの正解はひとつじゃない
「ちゃんとケアしてるのに、なんでまとまらないの?」
そう思ったことはありませんか? 実は、くせ毛にとって大切なのは“ケアする内容”だけでなく、“ケアする順番”にあります。今回は、くせ毛スタイリングの定番メソッドである「LCOメソッド」や「カーリーガールメソッド」について、ファム流の視点も交えて解説します。
LOCメソッドとは?
くせ毛特有の“乾燥しやすさ”をコントロールする鍵は、「保湿の順番」にあり。
LCOとは、以下3ステップの頭文字を取ったもの:
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L(Liquid/水分):水分補給の土台作り・髪の内部から保湿
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O(Oil/オイル):水分を閉じ込める・外部からの保護
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C(Cream/保湿クリーム):スタイリングのまとめ役・仕上がりの質感調整
本来は「LOCメソッド(オイル→クリーム)」がアメリカで一般的ですが、ファムは順番を逆にした「LCOメソッド」を推奨しています。理由は、日本人のくせ毛の質感や気候に合っているからです。
ファムが「LCOメソッド」をおすすめする理由
日本人のくせ毛は、欧米のカーリーヘアよりも水分不足になりやすく、油分の与えすぎでベタつきやすい傾向があります。特に細毛・軟毛タイプの人は、オイルが先に来ると重たくなり、ボリュームがつぶれてしまうことも。
ファムいわく:
「日本人のくせ毛は、まず水分とクリームで髪の中をしっかり保湿してから、オイルでフタをする方がまとまりやすい。順番を変えるだけで、仕上がりが全然違います。」
つまりLCOは、“保湿はしたいけど重くしたくない”という、非常に多い日本人のニーズにマッチした方法なんです。
実践のポイント
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髪がしっかり濡れている状態でスタート
→タオルドライ後、ミストなどで水分をもう一度補給すると◎ -
保湿クリームは中間〜毛先にやさしく揉み込む
→髪の内側までなじませるように -
オイルは最後にうすく重ねるだけ
→つけすぎ注意。手のひらにしっかり広げてから塗布
カーリーガールメソッドとは
アメリカ発祥の「カーリーガールメソッド」も、世界中のカールヘア女性から支持されています。こちらは、シャンプーを使わず、界面活性剤を避けた保湿ケア中心のアプローチで、主にカーリー〜コイリータイプの人に適しています。
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洗浄:シャンプーは使わず、ノープー(泡立たない洗浄剤)を使うことで乾燥を防ぐ
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乾かし方:自然乾燥やディフューザーを活用してカールをキープ
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スタイリング剤:ジェルやムースを根元からつけ、指で揉み込みながら整える
このメソッドの特徴は「乾かしすぎない」「手をかけすぎない」こと。くせ毛が自然と持つ美しさを引き出してくれます。
LOCメソッドとカーリーガールメソッドとの違い
ただし日本では、湿度や髪質の違いからそのまま真似してもうまくいかないことが多いのが現実。ファム自身も、「カーリーガールメソッドは参考になる部分は多いが、日本人にはLCOの方が現実的」とアドバイスしています。
ヘアアイロンを使う場合は?
もちろん、ナチュラルスタイリングだけでなく、ヘアアイロンを活用してストレートヘアにスタイルチェンジもいいですよね。ただし注意点があります。
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アイロン前には必ず保湿+保護ケアを
→水分と栄養が不足したままだと、熱ダメージで乾燥が加速 -
温度は160〜180℃程度を目安に
→高温すぎると髪内部がタンパク変性を起こすリスクあり -
毎日は避け、アイロン後のケアも忘れずに
→熱ダメージは蓄積されるため、週に数回+しっかり保湿を基本に
まとめ
「くせ毛を活かす」には、順番とやり方がすべて。
LOCメソッドを使えば、日々のスタイリングが格段に楽になります。
ファム自身も日常的にこのLOCを実践し、サロンワークでも数多くのくせ毛ユーザーに提案してきました。ポイントは「髪質に合った方法を、正しい順番で続けること」。それだけで、くせ毛はもっと自由になります。
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