第4回:くせ毛のリアルな悩みに、藤田ファムが答えます!
くせ毛さんには、誰にも言えないような悩みがつきもの。
広がる、まとまらない、縮毛矯正をやめたいけど怖い…。
そんな日常の「どうしたらいいの?」に、美容師歴20年・くせ毛専門の藤田ファムが、プロの視点と経験をもとに丁寧にお答えします。
Q1. 縮毛矯正をやめたいんですが、移行期間が不安です…
A. 「やめたい」の気持ちは、髪との関係を見直すチャンスです!
まず前提として、縮毛矯正は悪いことではありません。
ファム自身も「必要な人が納得してやるなら、全然アリ」と言っています。ただ、「なんとなく続けてる」「やめたいけどやめ方がわからない」と悩む方も多いのが実情。
移行に不安を感じる理由は、大きく分けてこの3つ
-
根元と毛先のギャップが気になる
-
うねりや広がりが目立ってしまう
-
まとまらなくて、毎朝のスタイリングが大変
ファムの提案する“やめ方”のステップ
-
段階的に長さを整えていく(2~3ヶ月に一度のカット)
→根元と毛先の境目をなじませるカットで、違和感が出にくくなります。 -
保湿とスタイリングの技術を身につける
→LCOメソッドやカーリーガールメソッドを取り入れることで、くせ毛の良さが引き立ちます。 -
前髪だけ縮毛矯正を続ける「ポイント矯正」も選択肢に
→全体を自然なくせ毛で生かしつつ、気になる部分だけは無理せず補整。
「くせ毛に“戻す”んじゃなく、“育てる”感覚で。無理なく、楽しんでいきましょう!」
Q2. 梅雨の時期の広がりが気になります…
A. 湿気と戦うより、“うまく付き合う”スタイリングを!
くせ毛さんにとって、梅雨や雨の日は一番テンションが下がる季節。
朝は落ち着いてた髪も、午後にはモコモコ広がっていたり、うねりが復活していたり…。
湿気に負けないポイントは次の3つ
① 朝の「保湿仕込み」がすべて
-
お風呂上がりの水分補給(ミルクやミスト)+オイルでフタ
-
表面だけじゃなく内側から潤すケアが重要
湿気で髪が広がるのは、髪の中が乾いているから。湿気を吸わない“満たされた髪”にしてあげましょう
② スタイリング剤は“粘度”と“ツヤ”重視
-
ワックスよりも、重めのバームやジェルタイプがおすすめ
-
ツヤのある仕上がりは、水分を閉じ込めて湿気の侵入を防ぐバリアにも
③ まとめ髪や外ハネも“崩れ前提”で楽しむ
-
雨の日は潔くまとめる、外ハネにする、分け目をずらすなど
-
あえて“湿気で変化する前提”のスタイルを作っておくと、気が楽になる
Q3. 髪質改善トリートメントについて教えてください
A. 「髪質改善」は、魔法ではなく“手段のひとつ”。メリットとリスクを知って選びましょう。
最近よく耳にする「髪質改善トリートメント」ですが、“改善”って言葉に期待しすぎると、思ったほど変わらない…ってことも。だから、事前に仕組みと限界を知っておくのが大事です。
髪質改善トリートメントの主なタイプ:
タイプ |
目的 |
効果持続 |
向いている人 |
酸熱トリートメント |
髪の内部結合を補修 |
約1ヶ月〜1.5ヶ月 |
広がり・パサつきが気になる人 |
ケラチントリートメント |
髪にハリ・コシをプラス |
数週間 |
ダメージが気になる人 |
サロントリートメント(システム系) |
表面をコーティング |
数日〜1週間 |
手触りを一時的に良くしたい人 |
注意点:
-
効果は一時的であり、回数を重ねる必要あり
-
中には薬剤が入っているものもあり、傷みの原因になることも
-
「縮毛矯正とは違うのに、実質似たような効果を狙っているもの」もあるため、要注意!
「“根本解決”にはならないけど、“補助輪”としてならアリ。自分の髪を扱いやすくする“入口”として使うのはいいと思います」
まとめ:悩みは“情報”と“正しい選択”で必ず軽くなる
この回で扱った悩みは、すべてファムのサロンに来る方たちの「リアルな声」。
だからこそ、技術だけじゃなく、気持ちに寄り添う答えを常に大切にしています。
-
縮毛矯正をやめるときは「少しずつ、なじませる」
-
梅雨の湿気には「保湿とスタイルの柔軟さ」で勝つ
-
髪質改善は「目的に合った選び方」をする
あなたの髪の悩みは、ひとりだけのものじゃありません。僕は、“否定しない美容師”として、どんな髪もちゃんと受け止めます。必要な選択を一緒に考えていきましょうね